| コンセプト |
基本アプローチ計画
当該計画地は北側を公園に面し、遠くに海を眺める南垂れの坂道に建つ高台の角地である。設計条件として既存の2台分のカルバート式の掘り込みガレージを生かし、新たに東側に玄関アプローチと1台分のビルトインガレージの動線を有機的につなげ、新設ガレージに現状の外部物入れの不足解消と自転車置き場を確保した。また、来訪するお客様の玄関へのアプローチとは別に家族用として雨の日車から降りて傘をささなくてもいいように、直接シューズCLO.につながる動線とした。門扉の位置は最小限高低差の少ない北東に設け、玄関に至るまでのアプローチ階段は緩やかな勾配とする。
外観イメージ
大きな生棟屋根のラインにより建物の安定感を与え、下屋根及び大きな多角形ルーフバルコニーにより変化を与え、程よい道路からのセットバックを考え高台の総二階建ての威圧感を和らげる。
1階部分の壁出隅のクオインは天然大理石の細粒子を混在させて左官による淡いベージュ系のマット(つや消し)な表面仕上げとし、2階部分の外壁は同じく表情を変えた左官仕上げとする。外壁タイルも白ベージュ系の焼きむらのある還元焼き成タイルや目地の色も含め、全体の色合いをコーディネイトし、決してはっきりとラインを強調させるのではなく、色の濃淡や陰影などの面を味わう深みのある表情を表現させ、経年変化を楽しめるものとしたい。玄関ファサードはあえてラインアクセントとして2階ベランダ部にはアイアン鋳物手摺と丸窓、1階部には半円の外部モールディングを採用する。
内観イメージ(平面プランニング)
1階
玄関ホールを含めパブリックな部屋は建具などで仕切らないで、互いの空間を共有し合い、拡がりの豊かさを感じさせる、欧米の設計手法を取入れたオープンスペースプランニングとする。オーナーが一番重要視されている部屋であるグレートルームは、ご家族で大型プラズマTVを見たり、音楽を聴いたりするだけの団欒スペースとしてだけでなく、また親しい友人が多数集まれる単なる広さだけの確保だけでもなく、上部階のルーフバルコニーをも兼ねた六角形のインナーテラスを取りこむことにより、空間の拡がりに変化を与え、床の仕上げにテラコッタを貼るなど、また、暖炉を設けることによって壁面の仕上げなどに石などの素材を用い、こだわりの必要なコーディネイトの重要な部分である。キッチンは数人で作業しても支障のないとの要望からアイランドタイプの配置とした。奥様の書斎としての仕事部屋は一日の生活スタイルの中で一番長く居るであると考え、キッチンに併設する南に面する位置に配した。ダイニングに併設してバーコーナーを設けワインセラーなどをストックできるように考える。キッチンに入り込まなくてもサービスできることを考慮した。将来ペット(犬)を飼われるとのことでサブエントランスの土間の続きに2帖程の部屋を設ける。
2階
階段室は北面屋根の一部を勾配天井とし、トップライトを設けて光りを取りこむ。ホールには簡単な見にキッチンを設けた。ホールとベッドルームをつなぐ動線上に書庫をも兼ねたオープンなライブラリー的な部屋を設け、子供同士で楽しく勉強をしたり、時には友人を招いてベランダに出て花火を眺めたり多目的な利用の部屋を設けた。 |