No.0046兵庫県 G邸

港町の坂道に佇む瀟洒な邸宅

曽束 真治
【建築家】
曽束 真治

テーマ 建築と時間、そして家族へ
コンセプト 建築(空間)にとって時間は財産でもあると考えます。そしてそれは家族にとっても同じこと。
この家で家族の日常が変わる、家族を取り巻く風景が変わる。・・・このようなことを軸に考えてみました。
家族の時間は家族の成長によって変化します。時には慌しく、時にはゆったりと。
永い目で見て、想像される変化にどのように対応していくかが、これからの住空間に求められます。
それは、家そのものを取り巻く環境の変化も同様です。
ただ、現状の住まいでは、敷地そのものの魅力をまだ充分に引き出せているとは思えません。
まず、神戸六甲のなだらかな稜線を生かした景観を日常の中に取り込むことから始めました。
南の隣家がほぼ同じ高さで建っている為に、2階からも満足のいく眺望を得られない現実から、思い切って屋上に、景観を思う存分満喫できるデッキ空間を設けました。
隣家の立ち並ぶ合間からかろうじて広がる視界ではなく、神戸の花火さえ視野に考えての計画です。
陽光が降り注ぐエントランスホールから、将来的にエレベーターが設置可能な吹抜空間を回避するかのように設けられた回り階段で2階に上がり、そして2階のホールから更に今度は一直線に天空へと連なる階段を上がって、最上部の丸窓からわずかに覗くその景観を垣間見ながらも、扉を開ければ家族+αでくつろげる空間が広がります。
そして各階は、この天空へとつながる大空間からアプローチし、家族それぞれが好きなときに好きなようにその日常を楽しめるべく、機能性と空間性を兼ね備えた諸室が配置されています。
また今の段階ではコスト的にも不透明ながら、やってみないと判らない、あきらめるには時期尚早との考えから、道路からのアプローチは東に計画しています。角部分には植栽、石積みの擁壁にはアイビーなどによる壁面緑化も、家の顔を演出する手段として考えています。
機能的なゆとり、気持ち的なゆとり、ご家族がこれまでに重ねてきた貴重な時間を継承し、そしてこれからも変わらず流れ行くように、ここに提案します住空間が、少しでも何らかの役目を果たしてくれることを想いながら・・・
敷地面積 446.62m2   1階+2階床面積 262.52m2(79.41坪)
建築面積 145.23m2 B1階床面積 22.73m2(6.88坪)
1階床面積 136.32m2(41.23坪) 建ぺい率 32.5%<60%
2階床面積 126.20m2(38.17坪) 容積率 58.8%<100%