| コンセプト |
「住まい」は住む人のステイタスステージですが、時代と共にずいぶん変わっていきます。このことは、社会システムの変遷によって、生活や家族のあり方、社会でのコミュニケーションのあり方など、あらゆる分野に変化が生じ、それがライフスタイルにも多大な影響をおよぼしていくからだと思います。
現に、「住まい」をプランニングする時、わたしは、生活空間のなかでの人の動き、暮らし方、住む人の個性や感じ方を想像しながら、「住まい」の中に流れる気配(空気)をコンセプトの基本に考えます。目に見える空間と背中などに感じる気配や記憶、ひいては、都市や地域の風土などの空間との一体感が、たえず、住む人の心に働きかけるからです。このため、「住まい」の一番奥深い空間は、決して、写真などで表現できる物ではありません。
今回、当プランの設計にあたって、住まわれる家族一人一人のプライバシーの在り方をふまえながら、さらに魅力的な接客空間を創造したいと考えました。
このため、邸内には、リビング・ダイニングなど、家族各人のスペースを尊重した上で、クリエイティブな接客空間を演出できる要素をもつスペースを中心に、住宅の中を流れる気配が最高の形でうけとめられ、家族全員の意志がバランス良くコンプレックス(複合)され、トータルに美しい関係が成立する素敵なホーム(住まい)造りをめざしました。
また、当プランを通して、私なりの新しい住提案に共感していただき、この邸にきっと満足していただけるものがあると期待しております。
阪神間の風格ある住宅街のなかでも、第一級の邸宅街に位置するこの敷地にふさわしい、街並み全体との調和を図りながら、独特の個性を主張する堂々たるフォルムは、訪れた人の驚嘆を誘うことでしょう。
以下、おおまかに、この邸の特徴を整理してお伝えします。
1.欧米(特にイタリアン)の伝統を基調にしたモダンなフォルムデザイン
素材感を出来る限り表現した、個性美あふれる外観デザインの創出。「肌ざわり」の感じられる印象を求めました。又、日本の自然になじむ伝統もちりばめております。
2.プライバシーを保ちながらも真の開放感がゆとりの生活リズムを生む。ベッドルームのみでなく、特に、婦人、主人の書斎は「リトリート」的にも利用でき、この効果を加速させるものといえるでしょう。
3.寛げば寛ぐほど快適居住性の真価があらわれる。真の寛ぎをテーマとして、快適な邸づくりをめざしているだけに、室内のリビング空間にも細心の配慮を施しました。屋内、屋外の一体化を求めながら、なおかつ各々の機能を発展させた居住空間となっています。
「家族の時間」を大切にし、さらに、プラスαのある「だんらんの空間」として、ダイニング、キッチンをファミリールームととらえています。家族の話声や笑い声が聞こえてくるような、オープンで楽しいスペースを頭に描いてプランニングしました。 |